ここでは物語の構造を踏まえた上で、人生に対する考察をしていきます。
このページを読んでいただくことで、
・人生と何か?
・私達は何のために生きているのか?
・理想の未来を手にするために何を大切にしなくてはいけないのか?
これらについて、ストーリーシンキングではどのように考えるのかおわかりいただけると思います。
人生そのものを知る
人生を物語にあてはめるのなら、人生の定義はこうなります。
自分が人生の主人公として様々な出来事を経験していき、思想を高めていくことが、私が考える「人生」です。
ただ、物語と人生を比較したとき、1つだけ決定的な違いがあります。
それは….
「人生は時間を操ることができない」という点です。
物語において、作者は時間を自由に操ることができ、10年前にタイムスリップしたり、たった1ページで10年先へと進むことも可能です。
しかし人生においては、世界中の人々が同じ時間軸の上で生きていて、自分の意志で時間を早めたり遅くしたりすることはできません。
さらに人が生きられる時間もおおよそ予測が付きます。
それは平均寿命として目に見える数値で表されています。
生活している国の文化や医療によって、この平均寿命は異なりますが、生きる限界はおおよそ100歳くらいだろうと多くの人が予測できているはずです。
ただほとんどの人が100歳まで生きることは想定しておらず、自分の意志で自由に生きることができるのは、おそらく80歳くらいなんだろうなと考えていると思います。
日本人の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳と発表されています。
このことからも「人生80年」として、今後話を進めていきたいと思います。
まずここで重要なのが、人生の単位は何か?ということです。
80年と言っていますから、人生の単位は「時間」です。
つまり、人は時間という資源を消費して生きているということです。
今この瞬間も、1秒2秒…..と時間を消費しています。
さらに言えば、消費できる時間はある程度限られていて、消費できる時間がなくなった瞬間に人生の終わりを迎えることになります。
人生=時間
と言ってしまってもいいと思います。
人によっては不運に見舞われ、時間が短縮されてしまうこともありますが、その不運も考慮された日本人の平均数値が約80年です。
日本人として生を受けた場合、その瞬間から80年のカウントダウンが始まっていきます。
私の場合、32年という時間を消費して生きていますので、残りは大体48年です。
私が消費できるであろう時間は、残り 420,480時間。
日数に換算すると、17,520日となります。
しかし睡眠時間を考えると意識的に活動できる時間はもっと少なくなります。
平均睡眠時間を8時間とすると、420,480時間のうち、140,160時間を消費します。
ということは、私に残された時間は280,320時間ほどです。
私の未来は残り280,320時間ということです。
私達は生きている時間が長ければ長いほど、過去が増えていき、未来が減ります。
私が生まれた瞬間にあった700,800時間という未来は、420,480時間まで減っているのです。
しかし実際の未来の時間は、280,320時間です。
つまり未来というのは私に残された時間であり、消費してきた時間というのは過去となります。
生きれば生きるほど過去が増え、未来が減ります。
未来が0になった瞬間、私達は死を迎えたことになるのです。
アナログ時計に似てますね。
私達は未来という時間を消費して生きているということですね。
さらに、未来が希望であるならば、未来と同義の時間も希望と捉えることができます。
時間=未来=希望
そして人生が時間の上で成り立っていることを考えると、
人生=時間=希望
このように考えることもできます。
「人生は希望に満ちている」という言葉をよく耳にしますが、
実際は、
「生きること、そのものが希望」
ではないでしょうか?
私が生きていること、
あなたが生きていること、
この2つの人生の物語は、種類は違えど、希望の物語であることに変わりはないのです。
人生は希望です。
生きているだけで価値があります。
私が存在していること、
あなたが存在していること、
それだけで価値があります。
もし、あなたが「自分の存在価値がわからない」とか「自分には何の価値もない」と考えているとしたら、それは大きな間違いです。
断言します。
あなたには価値があります。
あなたがここにいるというだけで価値があります。
あなた自身が希望です。
そしてもし、あなたが存在価値だけでなく、「個性がない」と悩んでいるのなら、それも間違いです。
言い切ります。
あなたはあなたの人生の主人公です。
あなたはあなたしか描けない物語の中を歩んでいます。
血のつながった兄弟、父母でさえ、あなたの物語の中では脇役です。
天地がひっくり返ろうとも地球が爆発しようとも、あなたがあなたの物語の主人公であることは変わりません。
あなたは世界で1つしかない物語の主人公です。
これを個性と言わずになんと言うのでしょうか。
世界で1つしかないもの、他にありますか?
あなたが今まで出会ってきた人、体験した出来事が全く同じだという人はいますか?
仮に私とあなたが一卵性の双子だったとしましょう。
同じ母と父、同じ日に生まれ、姿形は似ています。
でも….
私はあなたになることはできません。
あなたが生きていること自体が個性であり、
あなたが生きていること自体が希望です。
お金で手に入れることのできるダイヤモンドなんて比べ物になりません。
社長という肩書を持っている人は世の中にあふれるほど存在していて、社長になろうと思えば、すぐに社長になることができます。
どれだけ高貴な地位も、
どれだけ高価なブランドも、
どれだけ多くの収入を得ていても、
あなたと比較することすらできません。
なぜなら、どれも手に入れることのできる可能性があるからです。
しかし、私があなたの人生を手に入れる可能性は0です。
0.0001%でも手に入る可能性のあるものと、
どうがんばっても手に入らないもの、
どちらのほうが価値が高いかわかりますよね?
人生とは希望そのものであり、唯一無二のものです。
時間と思想と肉体の関係性
時間と人間の脳と肉体の関係性をこれから暴いていきます。
人生80年、これが時間です。
思想、これは私達の脳です。
肉体、これは私達の脳以外の体のことです。
人が死を迎えるときというのは、2種類あって、肉体的な死と脳死です。
肉体的な死は、脳以外の機能が働かなくなり、それに伴って脳の機能も働かなくなることです。
脳死はその逆ですね。
脳の機能が働かなくなり、人間としての活動ができないことを意味します。
これからお伝えしていくことは、肉体的な死についてです。
肉体は25歳(平均値)まで成長していき、25歳を境に時間の経過とともに衰退していきます。
残された時間が少なくなればなるほど、肉体の活動限界も近づいていくということです。
時間と肉体は比例関係にあります。
しかし、脳は成長を続けます。
脳は老化しないということをミラノ大学の薬学者・神経生物学者、ミケーラ・マッテオーリ氏が提唱しています。
下記のサイトにてわかりやすく解説しています。
https://wired.jp/2013/10/09/brain-aging/
私達の肉体は鍛え続けても老化を防ぐことしかできませんが、脳だけは鍛え続ければ成長を続けるのです。
上の図の赤いグラフのようなイメージです。
思想は成長し続けます。
ただ正確に言うと、時間が思想を鍛えてくれるわけではなく、時間とともに体験していく出来事が、私達の思想を鍛えてくれます。
80年間、ボーッと天井を見つめているだけでは思想は鍛えられません。
そうなってくると、「思想の結末=死」ではないということになります。
では、どこに向かって思想を高めていくのかというと、自分の理想の姿です。
理想の自分を自分で設定し、そこを目指すことで、その理想に必要な試練(出来事)が与えられます。
その試練を栄養として成長し、理想の自分へと近づけていくのです。
肉体的なゴールは死になってしまいますが、思想のゴールは自分の理想の姿です。
つまりそこに到達することが人生の目的となります。
ここでようやく物語と人生が重なります。
物語の定義は何でしたか?
「主人公の内面の成長を描いた話」
でしたね。
では、人生とは何だと思いますか?
「自分の理想の姿へと成長すること」
です。
理想の姿というのは、肉体面ではなく、思想のことです。
性格、感情、言葉遣い、考え方、発想力、などなど、目に見えない分野を思想と言っています。
思想の成長が人生の目的です。
しかし、この成長を妨げるもの、それは肉体です。
肉体には時間制限があり、時間を消費するほど肉体も思うように動かなくなっていきます。
だからこそ、理想の姿を描き、その姿を目指すタイミングは早ければ早いほどいいのです。
あなたの残りの時間はどのくらいでしょうか?
下の式をもとに実際に計算してみてください。
(残りの年数×365×24)-(残りの年数×365×1日の平均睡眠時間)
=意識的に活動できる残りの時間
続いてはこちら
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